ChatGPTでできること11選
ChatGPTはさまざまな用途に活用できるのが魅力です。下記では、ChatGPTでできることを紹介します。
テキストでの対話
ChatGPTの基本機能は、テキストでの対話です。人間と会話をしているように、自然な言葉のキャッチボールが可能です。雑なプロンプト(指示、質問)であっても、柔軟に対応してくれるため、相談相手が欲しい方にも向いています。
例えば、「嫌いな食べ物を克服するにはどうすれば良い?」「集中力を持続させる方法を教えて」といったようにプロンプトを入力すると、その回答が得られます。
文章・表の生成
ChatGPTは文章や表の生成も可能なため、報告書やプレゼンテーション資料の作成なども任せられます。プロンプトを入力する際は、条件を提示したり、ChatGPTに役割を与えたりするのが有効です。なお、プロンプトとは、ChatGPTに指示をする命令文のことです。
下記は、プロンプトの例です。
あなたは、{〇〇(例:企画職)}です。
下記の制約条件と入力文をもとに、最高の結果を出力してください。
#制約条件:
・文字数は{500文字程度。}
・{です、ます調で第三者目線の文章にする。}
#入力文:
{依頼内容を記載(例:新商品のプレゼンテーション資料を作成して)}
#出力文:
文章の要約
「レポートや調査書を読んでいる暇がない」「効率的にニュース記事を理解したい」といった場合は、ChatGPTに文章の要約をお願いするのがおすすめです。文章とプロンプトを入力することで文章の要約が出力されます。下記は、プロンプトの例です。
あなたは、{〇〇(例:Webライター)}です。
下記の制約条件と入力文をもとに、文章を要約してください。
#制約条件:
・文字数は{500文字程度。}
・{箇条書きで作成する。}
#入力文:
{要約する文章を記載}
#出力文:
文章の校正・校閲
「メールの文章を整えたい」「報告書をブラッシュアップしたい」といった場合に、文章の校正・校閲を任せられます。下記は、プロンプトの例です。
あなたは、{〇〇(例:Webライター)}です。
下記の制約条件と入力文をもとに、文章の校正・校閲をしてください。
#制約条件:
・{文章の意味を変えない。}
・{冗長表現があるかチェックする。}
・{専門用語や固有名詞は言い換えない。}
#入力文:
{校正・校閲する文章を記載}
#出力文:
文章の翻訳
ChatGPTは多言語に対応しており、英語、日本語、中国語、スペイン語などへの翻訳が可能です。海外のレポートや製品の取扱説明書を読む際に活用できます。下記は、プロンプトの例です。
#原文
{翻訳したい英文を入力}
データ分析
ChatGPTは、数値データの簡単な解析や傾向の説明、テキストデータのパターン認識など、データをもとにした分析が可能です。膨大なデータを人力で処理するのが難しい場合や、意思決定のサポートを得たい場合に活用できます。
ChatGPTでデータ分析をするには、有料のChatGPT Plsuに搭載された「Advanced Data Analysis」という機能を活用するのが一般的です。読み込みたいデータをアップロードし、「結果を分析して」「表を作成して」といったようにプロンプトを入力すると、ChatGPTがデータの可視化・分析をしてくれます。
コードの生成・修正
ChatGPTは、PythonやJavaScript、SQLなどのプログラミング言語でのコード生成や修正に対応しています。プログラマーが不足している場合でも、効率的にシステム・ソフトウェアの開発を進めることが可能です。下記は、プロンプトの例です。
あなたは、{〇〇(例:Pythonに精通したITエンジニア)}です。
下記の制約条件と入力コードをもとに、コードの修正・比較をしてください。
#制約条件:
・{現在のコードで改善できる部分を箇条書きで列挙してください。}
・{改善によって何が変わるのかを教えてください。}
#入力コード:
{修正・比較したいコードを記載}
#出力文:
関数の生成
ChatGPTにExcelの関数やVBAを作成してもらえば、データ分析や集計作業の手間を減らすことが可能です。下記は、プロンプトの例です。
・{お願いする作業を記載(例:売上データの合計を計算する関数を教えてください)}
#情報
・{売上データはA2からA100の範囲に入力されています。}
#ルール
・シンプルで簡単な計算式であること
※データはファイルで転送する
アイデア出し
新規プロジェクトの企画や商品開発、マーケティング戦略のアイデア出しにも利用可能です。ChatGPTが、膨大なデータに基づいた斬新なアイデアを提案してくれることがあります。下記は、プロンプトの例です。
あなたは〇〇{マーケティング職}です。
トレンドになるような、新しいサービスのアイデアを3つ提案してください。
#目的
・{事業拡大のため。}
#情報
・ターゲット:{30代男性}
・ターゲットが満たしたいこと:{新たな趣味を見つけたい}
・サービス設計:{自分に合った趣味を見つけられるサービス}
#ルール
・{オンラインでできるサービス}
画像の生成(有料)
ChatGPTの有料プランにある、「DALL-E」という機能で画像生成が可能です。データ形式はPNG形式のみで、画像サイズには指定があります。画像生成の方法は、ChatGPTとの対話です。例えば、「猫が走り回っている画像を生成して」といったようにプロンプトを入力します。
出力結果に納得しない場合は、追加でプロンプトを入力していき、自分の理想に近い画像が生成されるまで続けます。
GPTs(カスタムGPT)の作成(有料)
GPTsは、特定の目的に合わせたカスタムGPTを作成できる機能です。例えば、資料の概要を入力するだけでスライドの下書きを作成してくれるGPT、イメージを入力するだけでYouTubeの台本を作成してくれるGPTなどが作れます。ChatGPTの有料プランのみで使用可能です。
ChatGPTでできないことは?
ChatGPTは幅広い用途で活用できますが、できないこともあります。ここでは、ChatGPTでできないことを5つ紹介します。
リアルタイムな情報提供
ChatGPTが学習しているデータの期間(=カットオフ)は、GPT-4は2021年9月まで、GPT-4oは2023年10月までです。(※2024年11月時点)
有料プランであればWeb上の情報を検索する機能が搭載されているため、最新情報にも対応可能です。一方、無料プランを利用する場合は、株価や天気のような常に変化する情報の収集には向いていません。
非公開情報に関する質問の回答
ChatGPTはインターネット上の情報を学習するため、公開されていないデータ(機密情報など)にはアクセスできません。公開されている範囲の知識やデータに基づく回答のみが可能です。
高精度な未来予測
ChatGPTは過去のデータからパターンを見つけ出すことには優れていますが、正確な未来予測はできません。例えば、「台風がいつ来るのか」「次の総理大臣は誰か」など、未来に関する回答はあくまで予測の範囲内であり、確実性はありません。
専門的な助言の提供
医療や法律など、専門知識が必要な分野においては、あくまで参考程度の助言しか得られません。重要な判断は、専門家の意見を求める必要があります。
感情や主観を持たせる
ChatGPTはまるで人間と対話しているように自然なコミュニケーションが可能ですが、感情や主観を持っているわけではありません。感情面でのやり取りは難しいため、あくまで情報提供ツールとして利用するのが適切です。
ChatGPTの業務活用例
ChatGPTの「できること」「できないこと」をふまえると、下記のような業務で活用するのがおすすめです。
・資料の構成案の作成
・プレスリリースの作成
・自社メディアの記事作成
・SNS投稿の文章作成
そのほか、APIを用いて自社システムやWebアプリケーションなどと連携すると、下記のような高度な業務も可能になります。
・タスク管理
・データドリブンな意思決定
・会議の文字起こし
まとめ
ChatGPTは、ビジネスや日常のさまざまなシーンで役立つ多機能なサービスです。テキストでの対話や文章生成、データ分析、アイデア出しまで幅広い用途に対応しており、業務効率の向上に貢献します。
一方で、ChatGPTを業務で利用するには情報漏洩や著作権などのリスクもあるため、導入する際は利用する従業員の育成も重要です。ChatGPTを含む生成AIの正しい運用方法を学ぶために、AI研修を実施しましょう。
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