バックオフィスの業務効率化を成功させる5つの方法と注意点を解説!

バックオフィスの業務効率化は、多くの企業が抱える重要な経営課題です。何らかの方法を試しているという企業がほとんどでしょう。 今回は、バックオフィスが抱える課題を理解した上で、効率化を成功に導くための具体的な方法と注意点を詳しく解説します。


この記事は約6分で読み終わります。

効率化が進まないバックオフィスの実態と課題

効果的な施策を検討する前に、まずは現場が直面している実態と課題について理解を深めましょう。

効率化が進まないバックオフィスの実態

バックオフィス業務の効率化を目指して、業務のシステム化に取り組んでいる企業は8割以上にのぼります。

しかし、その効果を尋ねたところ、システム化を導入したにもかかわらず、業務負担が「とても軽減されていない」と感じている担当者が26.6%、「やや軽減されていない」と感じている担当者が55.6%という調査結果が出ています。

つまり、8割以上の企業で、システム化による効率化が思うように進んでいない状況が浮き彫りになっているのです。

出典:株式会社エイトレッド「【DX実態調査】人手不足に悩むバックオフィス担当者、システム化を行うも 8割以上が『業務負担が軽減されていない』現状」(2023年)

効率化が進まないバックオフィスの課題

バックオフィスの効率化を妨げている主な課題として、下記の3つがあげられます。

業務の属人化

バックオフィス業務は専門的な知識やノウハウを必要とすることが多く、特定の担当者にしか分からない業務手順やルールが発生しがちです。

例えば、年末調整などの会計業務では頻繁な法改正への対応が必要なため、担当者の知識に依存する傾向が強くなります。

その結果、担当者の不在時に業務が停滞したり、引き継ぎが困難になったりするケースが少なくありません。

人材不足

バックオフィス業務は決算期や年末調整などの繁忙期に業務が集中する特徴があります。

しかし、直接的な利益を生まない部門として見られがちなため、十分な人員配置が行われないことが多く、担当者の残業や業務の複数兼任といった状況を引き起こしています。

さらに、この人材不足は営業部門など他部署の業務にも影響を及ぼすことがあります。

アナログな業務の進め方

多くの企業で、バックオフィス部門はフロント部門に比べてデジタル化が遅れています。

紙の業務マニュアル、FAXでの書類のやり取り、手書きの勤怠管理、印鑑による稟議承認など、アナログな業務プロセスが依然として残っているケースが多く見られます。

これらは作業効率の低下だけでなく、テレワークの妨げにもなっており、働き方改革の観点からも大きな課題となっています。

バックオフィスの業務効率化を実現する5つの方法

バックオフィス業務の効率化は、多くの企業が抱える重要な課題です。ここでは、実践的で効果的な5つの効率化手法を紹介します。

方法1|アウトソーシングを活用する

アウトソーシング(外部委託)は、特に定型的な業務の効率化に効果的です。

電話・メール対応、カスタマーサポート、データ入力などの業務を、専門の企業に委託することで、社内リソースを本来の中核業務に集中させることができます。

アウトソーシング会社は経理、会計、総務などの分野で豊富な知見とノウハウを持っているため、自社で処理するよりも高品質かつ効率的な業務遂行が期待できます。

また、人件費や教育コストの削減にもつながります。

方法2|業務マニュアルや社内用チャットボットを導入する

バックオフィス部門への問い合わせ対応は、大きな業務負担になりがちです。

この課題に対しては、詳細な業務マニュアルの整備や社内用チャットボットの導入が効果的です。

業務マニュアルを充実させることで、社員の自己解決力も高まり、問い合わせ件数を削減できます。

さらに、チャットボットを導入すれば、定型的な質問に自動で回答できるため、担当者の負担を大幅に軽減できます。

方法3|RPAを活用する

RPA(Robotic Process Automation)は、定型的な業務を自動化するプログラムです。

データ入力、分析、チェック業務、データ連携などの日常的な作業を自動化することで、大幅な効率化が実現できます。

RPAの導入により、人的ミスの削減と24時間稼働が可能になり、作業時間の短縮とコスト削減を同時に達成できます。

特に大量のデータ処理や反復的な作業において、その効果は顕著です。

方法4|ペーパーレス化を促進する

2021年の「デジタル改革関連法案」制定により、契約書などの重要書類もデジタル化が可能になりました。

請求書、契約書、会議資料などのペーパーレス化を進めることで、業務効率の大幅な向上が期待できます。

ペーパーレス化のメリットは、遠隔での契約手続きの実現、テレワークの促進、紙や郵送費用の削減、書類紛失リスクの低減など、多岐にわたります。

方法5|クラウドサービスを活用する

自社での業務遂行を維持しながら効率化を図るには、クラウドサービスの活用が効果的です。

勤怠管理、給与計算、請求書発行、ワークフロー管理、電子契約など、さまざまな業務をデジタル化できます。

クラウドサービスを導入することで、複数人での同時作業が可能になり、場所を問わない業務遂行が実現します。

ひっ迫している業務から順次クラウドに移行すると良いでしょう。

バックオフィスの業務効率化を成功させるポイント・注意点

バックオフィスの業務効率化は、慎重に計画を立てて進めることが重要です。

ここでは、効率化を成功に導くための重要なポイントと注意点を紹介します。

業務課題の優先順位を決める

効率化を進める第一歩は、自社の業務課題を明確に洗い出し、優先順位をつけることです。

すべての課題に同時に取り組もうとすると、リソースが分散し、結果として十分な成果が得られない可能性があります。

例えば、下記のような手順で優先順位を決めることをお勧めします。

・現在の業務における課題やボトルネックを具体的にリストアップする
・各課題が業務全体に与える影響度を評価する
・解決に必要なコストや時間を見積もる
・これらを総合的に判断し、取り組むべき順序を決定する

このように段階的にアプローチすることで、限られたリソースを効果的に活用し、確実な成果につなげることができます。

自社に合ったツールを見極める

効率化ツールの選定は、導入後の成功を左右する重要な要素です。

下記の4つの観点から、自社に最適なツールを選ぶことが重要です。

1. 業務課題との適合性
・特定した課題を本当に解決できるツールか
・必要な機能が過不足なく揃っているか

2. システム連携
・既存の基幹システムとスムーズに連携できるか
・データの移行や統合に問題はないか

3. 使いやすさ
・ITリテラシーの低い社員でも直感的に操作できるか
・研修や運用サポート体制は整っているか

4. 投資対効果
・導入コストに見合う効果が期待できるか
・ランニングコストは適切な範囲か

これらの観点を十分に検討することで、導入後の混乱を防ぎ、スムーズな業務効率化を実現できます。

まとめ

バックオフィス業務の効率化には、業務の属人化、人材不足、アナログな業務プロセスなど、多くの課題が存在します。

これらを解決するためには、アウトソーシング、チャットボット導入、RPA活用、ペーパーレス化、クラウドサービス活用といった方法が効果的です。

ただし、成功のためには自社の課題を明確にし、優先順位をつけた上で、適切なツールを選定することが重要です。

まずは自社の状況を把握し、できるところから段階的に効率化を進めていきましょう。