資料作成に活用できるAIツール8選
まずは、実際のビジネスシーンで活用できる便利なAIツールを8つ紹介します。
SlidesGPT
SlidesGPTは、プレゼンテーション資料を自動生成できるAIツールです。テーマやキーワードを入力するだけで、高品質なスライドを自動生成できます。
作成したスライドは、PowerPoint、PDF、Googleスライドなどさまざまな形式で出力可能で、社内外問わず広く活用できます。
また、複数のデザインテンプレートから選択できるため、提案先や用途に応じた見た目の調整も簡単です。
Canva
Canvaは、直感的な操作性と豊富なテンプレートが特徴のAIツールです。
無料プランでも多くの機能が利用でき、高品質な写真やイラスト、フォントなどの素材を活用して、見栄えの良い資料を作成できます。
特筆すべきは、チームでの共同編集機能です。複数のメンバーで同時に資料を編集でき、PCやスマートフォンなど、さまざまなデバイスからアクセスできます。
ただし、一部の素材には商用利用の制限があるため、注意が必要です。
Microsoft 365 Copilot
Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365のソフトウェアと連携して使用できるAI機能です。
「競合製品との比較資料を作って」といった簡単な指示だけで、AIが内容を理解して資料を作成します。
WordやExcelで作成した文書やデータを元に、プレゼンテーション資料を自動生成することも可能です。
テキストだけでなく、表やグラフ、画像なども自動で生成でき、作成された内容は自由に編集・修正できます。
Gamma
Gammaは、30種類以上のテンプレートを備え、わずか1分でプロフェッショナルなスライドを作成できるAIツールです。
オンラインでの共有・プレゼン機能を備えており、チームでの資料作成にも最適です。
コメント機能も搭載されており、複数人での共同作業がスムーズに行えます。営業チームでの提案資料の作成や、チーム内でのナレッジ共有など、幅広い用途で活用できます。
Tome
テキストを入力するだけで、スライドのタイトルから内容まで自動生成できるAIツールです。日本語にも対応しており、説明文に合わせて適切な画像も自動で生成されます。
洗練されたデザインと豊富なテンプレートにより、視覚的に美しいプレゼン資料を簡単に作成できます。
営業提案やビジネスプレゼンテーションなど、プロフェッショナルな場面での活用に適しています。
Elucile
Elucileは、詳細な指示に基づいて精緻なスライドを作成できるAIツールです。
単なる簡潔な指示だけでなく、プレゼンの構造を反映した長文のプロンプトにも対応しており、細かい要求にも応えられます。
基本機能は無料で利用可能で、直感的な操作性も特徴です。多彩なデザインテンプレートを活用することで、目的に応じた最適な資料作成が可能です。
Beautiful.AI
Beautiful.AIは、60種類以上のテンプレートを備え、自動的に最適なデザインに調整してくれるAIツールです。
Unsplash、Pexels、Pixabayなどの無料ストック写真やビデオ、アイコンを豊富に利用できます。
複数人での同時編集に対応し、PDFやPowerPoint形式での出力も可能です。ビジネスプレゼンから社内資料まで、幅広いシーンで活用できる汎用性の高いツールです。
slidesgo
slidesgoは、ビジネス、教育、マーケティングなど、さまざまな用途に特化した高品質なテンプレートを提供するAIツールです。
GoogleスライドとPowerPointの両形式に対応しており、既存の業務フローにスムーズに組み込めます。
テキスト、画像、色などを自由にカスタマイズでき、有料プランではより多くのテンプレートや素材にアクセス可能です。
なお、無料テンプレートでも商用利用の際は利用規約の確認が必要です。
AIツールを活用した基本的な資料作成の方法
効率的な資料作成のためにAIツールを活用したいものの、どのように始めれば良いか迷っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、AIツールを効果的に活用するための基本的な手順と注意点を解説します。
目的にあったAIツールを選ぶ
まず重要なのは、自社の業務内容や作成したい資料の種類に合わせて、適切なAIツールを選択することです。
例えば、営業提案資料の作成が主な目的であれば、プレゼンテーションに特化したツールを、社内文書が中心であれば文書作成支援ツールを選ぶといったイメージです。
また、実際に導入するツールを選ぶ際は、対応フォーマットや操作性、価格帯などを総合的に検討しましょう。
多くのツールが無料プランやトライアル期間を提供しているので、実際に使用感を確かめてから導入を決めることをおすすめします。
ツールの使い方を学ぶ
導入したAIツールの基本機能や特徴を十分に理解することで、より効果的な資料作成が可能になります。
特に、チーム全体でAIツールを活用する場合は、事前に従業員への使用方法の説明や研修を実施しましょう。
適切なプロンプトを作成する
AIツールから質の高い出力を得るためには、適切な指示(プロンプト)の作成が重要です。
例えば、プロンプトには下記の要素を含めるようにしましょう。
1. AIの役割設定
「あなたは大手製造業の営業マネージャーです」などと、明確な役割を指定することで、より適切な文脈での資料生成が期待できます。
2. ターゲットの明確化
「このプレゼンは製造業のDX推進責任者向けです」といったように、読み手の属性や立場を具体的に指定します。
3. 資料の構成指定
「導入→課題提起→解決策提案→まとめ」など、望ましい構成を明確に伝えます。
4. 具体的な条件設定
スライド枚数、デザインテイスト、使用したい図表の種類など、細かい要件も指定しましょう。
関連記事:「ChatGPTのプロンプトとは?基本の型や業務で使えるプロンプト例を紹介!」
生成された資料を確認する
AIが生成した資料は、あくまでも素材として捉え、必ず人間の目でチェックと修正を行う必要があります。
特に下記の点に注意して確認しましょう。
・提示されているデータや情報の正確性
・企業ブランドや商品イメージとの整合性
・ターゲット層に適した表現や構成になっているか
・視覚的な要素(レイアウト、配色など)の適切さ
必要に応じて、自社独自の要素を追加したり、より説得力のある表現に修正したりすることで、より効果的な資料に仕上げることができます。
AIツールを資料作成に活用する際の注意点・ポイント
AIツールを活用することで、営業資料の作成効率は大幅に向上しますが、その一方で注意すべき重要なポイントがあります。
特に営業資料は顧客への提案や商談に直結するため、下記の点に注意しましょう。
ハルシネーション対策|事実確認をする
AI特有の現象である「ハルシネーション(幻覚)」の対策として、質の高いプロンプトを作成することが大切です。
ハルシネーションとは、AIが事実と異なる情報を、まるで本当のことのように回答してしまう現象です。例えば、競合他社の情報や市場データなどにおいて、実在しない数値や事実と異なる情報を提示することがあります。
AIツールに指示を出す際は、必ず別の情報源で事実確認をしたり、ダブルチェックの体制を整えたりすることをおすすめします。
情報漏洩対策|情報セキュリティの確保
情報漏洩のリスクを抑えるために、情報セキュリティを確保することが重要です。
特に、フリーのAIツールを使用する場合は、入力した情報が学習データとして使用される可能性があることに注意が必要です。
下記の点を確認し、不十分な場合はシステム管理部などと連携を行い、体制を整えましょう。
・企業向けのセキュリティ機能が充実しているか
・データの保管場所や取り扱い方針が明確か
・アクセス権限の設定や管理が可能か
・暗号化などのセキュリティ対策が十分か
関連記事:「ChatGPTの情報漏洩リスクに企業はどう対処すべき?事例や対策を紹介」
まとめ
AIを活用した資料作成は、業務効率化を強力に推進してくれます。膨大な情報を整理し、視覚的に分かりやすくまとめる作業をAIがサポートすることで、従来の時間と手間を大幅に削減できるでしょう。
しかし、AIを資料作成に活用する際には、ハルシネーションや情報漏洩などの対策が必須です。適切なツールの選定とリスク管理を行い、安全かつ効果的にAIを活用しましょう。