AIチャットボットとは?おすすめのツールや導入の流れも解説

AIチャットボットは、業務効率化や顧客対応の質向上をサポートする便利なツールとして注目されています。適切に活用することで、社員の負担軽減も可能です。 今回は、AIチャットボットの導入を検討する企業に向け、その魅力と活用方法を詳しく解説します。


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AIチャットボットとは?

AIチャットボットは、ユーザーからの質問に対し、自己学習した人工知能(AI)が自動的に回答するプログラムです。ユーザーが自然言語で入力した内容を解析し、適切な返答を提供します。この技術は、カスタマーサポートやヘルプデスクなど、多数の問い合わせが発生する部門で広く導入されています。

AIチャットボットの精度を高めるためには、十分なデータやログの蓄積が不可欠です。これらの情報を基にAIが学習を重ねることで、より自然で的確な応答が可能となります。例えば、定型的な質問への対応だけでなく、ユーザーの意図を汲み取った柔軟な対話も実現できます。

企業においては、AIチャットボットの導入により、社員からの問い合わせ対応やサポート業務の効率化が期待できます。担当者の負担軽減や、対応速度の向上が図られるため、全体的な業務効率の改善に寄与します。

おすすめのAIチャットボット5選

ここでは、おすすめの5つのサービスを紹介しましょう。

Service Cloud

Salesforceが提供するService Cloudは、顧客サポートに特化したAIチャットボット機能を備えています。顧客の問い合わせを自動的に分類し、適切な回答を提供することで、サポート業務の効率化を実現します。

また、他のSalesforce製品との連携が容易で、統合的な顧客管理が可能です。

▼料金

Starter:3,000円/月・人
Profrssional:9,600円/月・人
Enterprise:19,800円/月・人
Unlimited:39,600円/月・人
Einstein 1 Service:60,000円/ 月・人

チャットプラス

チャットプラスは、20,000社以上で導入されている生成AI対応のチャットボット・チャットサポートシステムです。運用目的や用途に合わせて、生成AI型・AI型・シナリオ型のチャットボットを選択でき、有人・無人・ハイブリッドなどの対応方法も細かく設定可能です。ユーザーインターフェースが使いやすく、簡単にチャットボットを設置できるため、導入の負担を軽減し、高精度な運用を支援する機能も充実しています。

▼料金

AIライト:54,000円/月/5アカウント
オートAI:88,000円~/月/5アカウント
AIチャットボット:170,000円/月/5アカウント

Zendesk for Service

Zendeskは、カスタマーサポート向けの総合プラットフォームで、AIチャットボット機能を搭載しています。Zendesk for Service(Suiteプラン)では、顧客からの問い合わせを自動的に処理し、適切な情報を提供することで、サポートチームの負担を軽減します。また、他のCRMシステムとの連携が可能で、顧客情報の一元管理が実現します。

▼料金 ※すべて年払い

Suite Team:55米ドル/月・人
Suite Growth:89米ドル/月・人
Suite Professional;115米ドル/月・人
Suite Enterprise:要問い合わせ

Tebot

Tebotは、問い合わせ対応とCV(コンバージョン)改善を目的としたAIチャットボットです。ユーザーの行動を分析し、最適なタイミングで適切なメッセージを表示することで、顧客体験の向上と売上増加をサポートします。また、導入や運用が容易で、専門的な知識がなくても設定が可能です。

▼料金

通常プラン:45,000円/月
ライトプラン:9,800円/月

KARAKURI

KARAKURIは、カスタマーサポート向けのAIチャットボットで、FAQの自動応答や有人対応とのシームレスな連携が特徴です。顧客からの多様な質問に迅速かつ的確に対応し、サポート業務の効率化と顧客満足度の向上を目指します。また、導入後の運用支援やデータ分析機能も充実しており、継続的な改善が可能です。

▼料金

要問い合わせ

AIチャットボットの導入事例3選

AIチャットボットの導入により、企業や自治体は業務効率化や顧客満足度の向上を実現しています。下記に、具体的な導入事例を3つ紹介します。

ユニクロ

ユニクロは、オンラインストアにAIチャットボット「UNIQLO IQ」を導入し、ユーザーのショッピング体験を向上させています。ユーザーがチャットボットに質問を入力すると、興味やニーズに合わせた商品を提案する仕組みです。ユーザーは効率的に商品を見つけることができ、購買意欲の向上につながっています。

ヤマト運輸

ヤマト運輸は、LINE公式アカウントを活用し、AIチャットボットを導入しています。顧客はLINE上で「お届け予定メッセージ」や「ご不在連絡メッセージ」を受け取り、再配達の依頼や受取場所の変更をチャットボットを通じて簡単に行えます。顧客の利便性が向上し、ドライバーの業務負担も軽減されています。

沖縄県八重山郡竹富町

竹富町では、非接触・非対面の行政窓口サービスとして、AIチャットボットを導入しました。このサービスは24時間365日利用可能で、観光客だけでなく町民からの問い合わせにも対応しています。コロナ禍においては感染リスクが低減され、住民サービスの向上が図られています。

AIチャットボットを導入する流れ

AIチャットボットの導入は、社員の問い合わせ対応やサポート業務の効率化に大きく寄与します。下記に、導入の一般的な手順を解説します。

導入の目的を明確にする

まず、AIチャットボットを導入する目的を明確に設定することが重要です。解決したい課題や達成したい目標を具体的にすることで、適切なシナリオ設計やツール選定が可能となります。

一般的な導入目的としては、問い合わせ件数の削減、オペレーターの業務負荷の軽減、顧客満足度の向上、コンバージョン率の改善、人件費の削減などがあげられます。これらの目的を明確にすることで、チャットボットの設計や運用方針が定まります。

ツールを比較する

次に、予算や機能要件を踏まえ、適切なチャットボットツールを選定します。ツール選定の際には、下記のポイントを考慮すると良いでしょう。

・導入コストとランニングコスト

初期導入費用や月額利用料など、総合的なコストを把握し、予算内で収まるかを確認します。

・AIの精度や学習能力

自然言語処理の精度や、ユーザーからのフィードバックを基にした学習能力が高いかを評価します。

・他システムとの連携性

既存のCRMやERPシステムとの統合が容易であるか、APIの提供状況などを確認します。

・カスタマイズの柔軟性

自社の業務フローやブランドに合わせたカスタマイズが可能か、シナリオの編集が容易かを検討します。

・サポート体制

ツール提供会社の導入後のサポートが充実しているか、トレーニングや技術支援が受けられるかを確認します。

これらの要素を比較検討し、自社のニーズに最適なツールを選びましょう。

シナリオを作成する

シナリオの構築は、チャットボット運用に欠かせない準備です。シナリオとは、ユーザーの質問から回答までの道筋を指します。具体的な作り方としては、フローチャートを活用し、質問から複数の選択肢に分岐させていく方法がおすすめです。この際、自然な会話の流れを意識し、ユーザーが迷わない設計にすることが重要です。

シナリオの骨組みが完成したら、社内メンバーにチェックしてもらい、必要に応じてブラッシュアップしましょう。

テスト運用を行う

最後に、作成したチャットボットのシナリオを実際に動作させ、利用にあたって問題がないかを確認します。テスト運用時には、選択肢の文言や回答内容が適切か、ユーザーがスムーズに操作できるか、想定外の質問に対する対応が可能かなどのポイントをチェックしましょう。

これらを確認するメンバーは、チャットボットの作成に携わっていない方が適しています。専門知識がないため、よりユーザーに近い立場でテストでき、客観的なフィードバックが得られます。

まとめ

AIチャットボットは、社員の問い合わせ対応やサポート業務を効率化するための有用なツールとして、さまざまな企業で導入が進んでいます。適切なツールを選び、明確な目的を持って導入することで、業務の効率化だけでなく、顧客満足度の向上やコスト削減といった多くのメリットを得られます。

なお、AIを社内に導入する際は、従業員教育を通じて利用を促進させることも重要です。AIチャットボットをはじめ、生成AIの導入を検討しているなら、eラーニング「SkillBridge」の活用を検討してはいかがでしょうか。

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