AIが変えるイベントチケットの値付け

AIでイベントチケット価格が適正になる

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チケット価格に革命を起こすAIチケット

チケット価格に革命を起こすAIチケット

これもAI?【AIチケット】
<値段は時価>。高級すし屋にいくと冷や冷やするこの表示。もちろん、仕入れ値の変動があるからこその「時価」だが、大将の頭の中にどんなアルゴリズムがあるのか分からないから、「お愛想」までは落ち着かない…。買い物をするときには定価があるのが当たり前。だから安心してショッピングができるというものだ。

イベントに関連する様々な要素をAIが学習し、適正なチケット価格を即時算出

ダイナミックプライシングをご存じだろうか。需給に応じ、柔軟に価格を変動させる値付けのことだ。すし屋の「時価」もしかり、ホテルや飛行機で時期や込み具合によって価格が違うのも、このダイナミックプライシングを活用しているためだ。つまり、需給にリアルタイムに対応した極めて健全なプライシング。それがダイナミックプライシングといえる。

少しはAIのことが分かる人にすればすぐにピンとくるだろう。AIを使えばより早く、厳密にプライシングができる、と。その通りだ。メジャーリーグでは数年前から“AIチケット”が導入されている。対戦カードはもちろん、座席位置、対戦成績、順位、売れ行き、さらに天候、開催日、先発投手など様々な要素をデータとしてAIが解析。その瞬間の価値としてチケット価格を弾き出す。

天福球場スポーツに限らずコンサートなど大きなイベントではダフ屋が横行していた。それは需給に関わらずチケットが定価販売されることにより、人気チケットに定価以上の値が付くためだ。それでも需要があるため、おいしい商売が成り立つわけだ。

AIチケットはその時の需給に応じ、リアルに適正価格を算出する。当然、予想外に高いこともあれば安いこともある。だが、あくまで厳格に需給に合わせた価格であり、健全だ。逆にいえば、ダフ屋価格がいかに不当かが際立つことになる。つまり、AIチケットには間接的ながら、その排除効果があるともいえる。

イベントチケットにいくら支払うのか。それは、個々の価値観によって大きく異なるだろう。とはいえ、例えば、注目のビッグカードのプラチナチケットを“適正価格”で購入できれば、そのお得感たるや相当なものだろう。これまでは、そうした仕組みがなかったことで、ダフ屋の入るスキが発生し、不当にチケット代が高値で取引されてしまっていた。

この“AIチケット”が日本にもいよいよ本格上陸。福岡ソフトバンクホークスが2019年のオープン戦から導入を始めている。対象席数は1試合あたり約1500席で全6席種。その日のカードや天候、先発投手などでチケット価格が変わる。こうしたことも楽しみの一要素としてスタジアムに足を運べば、生観戦のだいご味がさらにアップするかもしれない。

市場メカニズムにフィットしており、今後さまざまなジャンルに広がっていきそうなAIチケット。さらに半歩先を見据えれば、個人の信用スコアも加味した値付けが行われる可能性もあり、別の意味での冷や冷やを味わわされることも将来的にはあるのかもしれない…。

 

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