AI用語事典
プロログ
Prolog
Prologは、1972年に誕生した比較的長い歴史をもつプログラミング言語であり、とりわけ人工知能(AI)に特化しているとされる。名前の由来は「programmation en logique(プログラメイション アン ロジック)」というフランス語であり、意味は「論理を使用したプログラミング」となる。
特徴としては、処理手順を順番にひとつずつ書き記してゆく「手続き型言語」に分類されない「非手続き型言語」に該当するところ。この非手続き型言語はコンピューターに実行させるべき処理を順を追って記述するのではなく、取り扱うデータ構造や性質、問題などを記述するという手法でプログラムを構築することから「高水準言語(高級言語)」と呼ばれている。
プログラムを構成する要素は、主に以下の3つ。
・事実(例えば「私は今神奈川へ旅行しています」という風な、事実を表す言語)
・規則(複数の事実を基に結論を出すこと。帰納推論とも言う。例えば「彼女は東京と神奈川に旅行している。つまり住んでいるところはまた別の場所だ」という風に結論へ繋げる言語
・質問(Prologへ質問を行うこと。例えば「彼女は今東京と神奈川へ旅行しています」という事実をPrologに登録することで「彼女は今東京と神奈川へ旅行していますか?」と質問された時「はい(Yes)」と答えられるようにする)
このように、Prologは物事を論理的に解釈できるようプログラムを書くことができる。そのため、人工知能(AI)開発に特化していると言われるのは納得できるところだ。何しろ誕生したのが40年以上前であるため、もう古い言語だと言われることもあるが、Prologは何とソフトバンクが開発したスマートロボット「Pepper(ペッパー)」にも活用されている。ペッパーがコミュニケーションを取るための言語は基本的にPrologで書かれているということからも、最新技術の中でもまだ充分活躍できる言語だと言えるのがお分かりだろう。
AI用語解説:×AI編集部監修