社風にまで踏み込んだAIマッチングの実力

AIで社風マッチングするサービスはどこを解析するのか

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マッチング精度で社風や企業文化にまで踏み込むAIの実力

AIを活用した人事サービスがHRtechとして着々と浸透している。データによるマッチングが、人によるものと比べ格段に速く正確な点が、コスト面を考慮しても恩恵が多いことなどがその要因といえる。そうした中で、着々と実績を積み上げ、厚い信頼を獲得しているのが、ミライセルフが提供するmitsucari適性検査だ。

文化や社風にまで踏み込むAI適性検査のメカニズムとは

同サービスは「企業文化や社風とのミスマッチを防ぐ」ことをミッションに掲げ、人材採用を支援するWEBサービス。単なるデータによるマッチング解析に留まらず、企業文化や社風とのマッチングも重視していることが特徴だ。

とはいえ、企業文化や社風をどうやってデータ化するのか。AIで解析できるデータとして落とし込めるのか…。同サービスが着眼したのは、そこで働く従業員だ。まず従業員に適性検査を行い、その後、応募者の適性検査を実施。従業員の検査結果をもとに応募者の結果とすり合わせ、社風等にフィットするかをAIで解析する。いわば、従業員の検査結果が“教師データ”になっているイメージだ。

「従業員も適性検査を受けるため、部署や各上司との相性を判定できる。それにより、各従業員が力を最大限に発揮できる人事配置ができれば職場がイキイキするだけでなく、活力が生まれ、企業業績の向上にもつながっていく」と表孝憲代表。

導入2年で離職率6分の一以下にした実績も

精度の向上は当然ながら蓄積されたデータ量と比例するが、同社ではすでにサービススタートから3年が経過しており、「追随は難しい」というほど、他社に先行している。導入実績は2019年3月現在までに2,300社以上、10万人を超え、離職率や内定承諾率の改善も確認されている。ある物流企業では、年間離職率30%以上から1年で18%に、2年目ではなんと離職率5%に改善している(新卒入社の離職率に限っては2年目は0%に)

活躍する従業員のデータに近い応募者が入社後活躍することは容易に想像できる。ただしそれだけでは、多様性が育まれづらくなる。そこで同社では、中長期的な視点で、蓄積データをもとに機械学習。より客観的な分析も交えることで、抜かりなくマッチング精度の向上を追求。さらに検査で得られたデータを職場でのコミュニケーションのサポートに活用するなどで、風通しのいい職場づくりにも応用している。

AIを活用することで、職場が活気にあふれ、コミュニケーションが円滑になる。ともすれば冷たい印象が強いAI。だが、使い方次第ではむしろ潤滑油になる――。応募者だけでなく、社員にも検査を実施するというひと手間で、AIのポテンシャルを存分に引き出し、しっかりと成果に結びつけている同サービス。その発想が、高い離職率に課題を感じ、どうにか低下させようという熱い思いに起因していることは、興味深いところだ。(続く)

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