AIで議事録を作成するメリット
AIツールを活用すれば会議の音声を自動でテキスト化できるため、手動での入力作業が大幅に減ります。音声の内容をリアルタイムで解析し、発言を瞬時に文章に変換することが可能です。翻訳機能が備わっていれば、海外企業との商談や会議などもスムーズです。
また、話者の感情を分析する機能や、長文でも要点を簡潔にまとめてくれる要約機能などを搭載したAIツールもあります。
議事録作成に使えるAIツールのタイプ
導入するAIツールは、自社の課題がどこにあるのか、今後どのように活用したいのかを踏まえて選ぶことが大切です。下記で、議事録作成に使えるAIツールを3つのタイプに分けて解説します。
議事録作成に特化したタイプ
会議や打ち合わせが多い企業には、議事録作成に特化したタイプがおすすめです。このタイプは、音声認識やテキスト化、内容を手軽に共有できる点に優れています。
シンプルな操作で議事録が作成でき、他の機能が不要な場合にぴったりです。
会議内容の共有・タスク管理まで可能なタイプ
会議や打ち合わせを社内外で共有したい場合におすすめのタイプです。エディター機能に加え、アジェンダの自動作成・共有ができる機能、会話内容をベースに自動でタスク作成・管理ができる機能を備えているツールがあります。
このタイプを活用することで、会議後のタスクをスムーズに進めることができます。
会議内容の高精度なデータ分析が可能なタイプ
会議の内容を可視化し、今後の商談や教育研修に役立てたい場合におすすめのタイプです。このタイプは、ノイズ除去や話者分離などの高度な音声認識技術を活用し、正確なデータ化が可能です。
よく使用されるキーワードや要点をまとめることができ、会議の内容が理解しやすくなります。
【タイプ別】議事録作成に使えるAIツール8選
「具体的にどのようなAIツールを選べば良いかわからない」という方に向け、議事録作成に使えるおすすめのAIツールをタイプ別で紹介します。
【議事録作成に特化】RIMO Voice
RIMO Voiceは、日本語に特化したAI文字起こしツールです。会議や打ち合わせの音声ファイル、動画ファイルをアップロードすることで、音声を文字に変換してくれます。マイク機能もあり、その場での録音も可能です。文章の要約やデータのシェアも簡単にできます。
【議事録作成に特化】AI議事録取れる君
AI議事録取れる君は、AIによる自動文字起こしや文章要約、翻訳、共有など、議事録作成に役立つ機能を備えたツールです。ZOOMやGoogle Meet、Microsoft Teamsとも連携でき、運用しやすい点が魅力です。
【議事録作成に特化】ScribeAssist by AmiVoice
ScribeAssist by AmiVoiceは、AIによる音声録音からの文字起こし、文章要約まで可能なアプリケーションです。PCにインストールして使用するため、インターネット接続の必要がなく、情報漏洩の心配がない点が魅力です。
【議事録作成に特化】AutoMemo
会議や打ち合わせの音声をPCで録音し、瞬時に文字起こししてくれるAIツールです。文字起こししたデータを自動で要約することも可能なうえに、話者を判別する「話者ごと要約機能」もあります。
【会議内容を有効活用】スマート書記
スマート書記は、高精度の文字起こしやAIによる自動要約ができるAI議事録サービスです。文字起こししたテキストから、要約の生成や要点の抽出、決定事項・ToDoの抽出が可能な点が魅力です。
【会議内容を有効活用】YOMEL
YOMELは、自動文字起こしや話者自動識別、自動要約などの機能を備えた議事録作成ツールです。ZOOMやGoogle Meet、Microsoft Teams、対面での会議も、ワンクリックで議事録を作成してくれます。YOMELの会議ログをURLで社内共有すれば、会議の内容を簡単に閲覧できます。
【会議内容を可視化】ZMEETING
ZMEETINGは多言語翻訳や辞書登録機能、話者識別機能などを備えたAIツールです。「あのー」「えっと」のような不要語句を消去する機能も備わっています。音声認識率が90%以上で、高精度の文字起こしが可能な点が魅力です。
【会議内容を可視化】ACES Meet
ACES Meetは、ChatGPTを搭載した議事録作成ツールです。あらゆる商談、IP電話の文字起こし、文章要約、解析が可能です。対話分析、トピック分析、同一マイクでの音声分析など、分析機能が充実しています。
議事録作成に使えるAIツールの選び方
基本的に、AIツールの導入には多くのコストがかかります。導入・運用費用を無駄にしないためにも、自社に合ったAIツールを選びましょう。ここでは、AIツールを選ぶ際のポイントを4つ紹介します。
ポイント1|音声認識の精度は十分か
正確な議事録を作成するには、音声認識の精度が重要です。日本語の認識精度や、ノイズを排除する機能が備わっているかなどを確認しましょう。
使用するシーンによって求める精度を検討することも大切です。例えば、静かな会議室とオフィスでの商談とでは、求める精度が変わってくる場合があります。
自社での利用シーンに合っているか検討するために、導入事例を確認するのも賢明です。公的な会議で採用されているツールであれば、大人数が参加するような会議でも使用できるでしょう。
ポイント2|自社に必要な機能を備えているか
議事録作成以外にも、タスク管理や共有機能など、必要な機能が備わっているかを確認することが大切です。例えば、Web会議が多い場合はZOOMやGoogle MeetなどのWeb会議ツールと連携できる機能を選ぶのがおすすめです。多言語に対応した翻訳機能を求める場合は、翻訳の精度やスピードが十分か確認すると良いでしょう。
ただし、多機能なツールは便利ですが、その分コストが多くかかったり、操作が難しくなったりする点に注意が必要です。自社に必要な機能を洗い出し、使いこなせるツールを選びましょう。
ポイント3|予算に合っているか
AIツールには無料版もあれば、有料プランで高度な機能を提供するものもあります。自社でどのくらいのコストをかけられるのか予算を明確にし、必要な機能を備えたツールを選びましょう。
導入費用と長期的なランニングコストを踏まえて、各ツールやプランを比較して費用対効果を検討してください。
ポイント4|セキュリティ対策が整っているか
会議の内容には社内の機密情報や取引先の情報が含まれるケースが多いことから、セキュリティ対策が万全なツールを選ぶことが大切です。閲覧や編集の権限を設定できるか、暗号化通信技術が搭載されているかなどを確認してください。
また、「ISO 27001認証」や「プライバシーマーク」など、セキュリティ対策が一定水準を満たしている証拠があるかどうかも検討材料のひとつです。
AIで議事録を作成する際の注意点・ポイント
優秀なAIツールを導入しても、うまく活用できなければ業務効率化にはつながりません。下記で、AIツールによる議事録作成のポイント・注意点を3つ紹介します。
音声の精度が高まるように配慮する
音声認識の精度が高いAIツールであっても、一言一句間違えずに文字起こしできるわけではありません。
音声認識の精度を高めるポイントは、「雑音が入らない環境で録音する」「マイクを使用する」の2つです。例えば、大人数での会議は、広範囲を集音できるマイクを選び、中央に設置すると良いでしょう。
最終的には人がチェックする前提で利用する
AIツールは万能ですが、信用し過ぎるのも良くありません。誤った情報が出力されることもあるため、最終的には人の目で確認し、調整する必要があります。あくまでも業務をサポートするツールとして活用することが大切です。
また、業務効率化のためにAIツールを導入したい場合は、削減したい作業や工数を明確にし、その目標が達成できる製品・サービスを選ぶと良いでしょう。
辞書機能や学習機能でツールを育てる
AIツールは、商品・サービスの名前や業界特有の専門用語を認識できないケースがあります。専門用語や特定の用語が頻出する場合、こまめに辞書機能に登録し、機械学習機能を活用することで、AIの認識精度を向上させられます。
議事録作成後のチェックの際に、辞書機能や学習機能を活用すると良いでしょう。
まとめ
AIツールを導入することで、議事録作成の作業が大幅に効率化され、会議後の業務フローも改善されます。しかし、AIツールを有効活用するにはリスク対策も重要です。導入前には、利用マニュアルを作成するほか、AI研修を実施して従業員のリテラシーを高めることをおすすめします。
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